2018.02.13
弱酸性洗顔料 VS アルカリ性固形石鹸 お肌にいいのはどっち?

お肌は弱酸性。これは“キレイのため”だけではありません
「弱酸性が肌にやさしい」と、よく耳にしますよね。けれど、その理由までは意外と知られていません。
実は肌の表面には、弱酸性の“水分バリア”や“酸性マントル”と呼ばれる薄い膜があり、細菌やウイルスから私たちを守ってくれています。皮脂や汗、アミノ酸などが自然とpHを弱酸性に整え、肌の環境をベストに保っているのです。
この働きが乱れると、肌が荒れやすくなったり、敏感に傾いたり。だから肌は、自分を守るために弱酸性でいようとしているのです。
肌はいつも頑張っています!
洗顔は「落とす行為」だけど、肌にとっては試練でもあります
弱アルカリ性の固形石鹸は洗浄力が高く、また、弱酸性である皮脂となじみも良く皮脂汚れをしっかり落とせます。
テカり・毛穴詰まりが気になる時には頼もしい存在ですが、皮脂汚れがしっかり落ちる分お肌には負担が。
一方で弱酸性の洗顔料は、皮脂を落とし過ぎず、肌のうるおいを守りながら洗い上げてくれるタイプ。肌に優しく乾燥や敏感が気になる方に向いています。
ただ、どちらも“正しい”選択肢です。
大切なのは、その日のお肌が何を求めているか。
肌が疲れている日は、優しさ重視のケアで頑張らせすぎないであげてください。
弱アルカリ性(多くの固形石鹸)
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洗浄力が強く、皮脂や油汚れを落としやすい。
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ただしpHが高め(アルカリ寄り)だと、角層のバリア酵素活性が低下し、結果として乾きやすい状態になる可能性が。
弱酸性洗顔料
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肌本来のpHに近いため、皮脂・うるおいを落とし過ぎずに洗える。
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酵素活性や細菌バランスの面から見ても肌に優しい選択肢と言えます。
つまり、洗顔料を選ぶ際には「洗浄力=良い、という単純な判断」ではなく、肌のバリア機能・pHバランスを考慮することが肝心なのです。

10代〜20代は“皮脂ケア”、30代以降は“バリアケア”
年齢とともに肌が求めるものも変化します。
ご自身の年齢や肌の状態、季節にあった洗顔方法をチョイスして健やかな肌を保ちましょう。
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皮脂が多い10〜20代
べたつき・毛穴つまりが気になるなら、石鹸の“しっかり洗い”でトラブル回避して。季節や頬など乾燥しやすい箇所は肌にやさしい洗顔料を選んでくださいね。 -
乾燥が増える30〜40代
季節の変わり目の変化や体調の影響が肌にも如実に現れ始める年代です。弱酸性洗顔で、肌が持つバリアを支えてあげて。小鼻の毛穴が気になる時は部分的に洗浄力の強いを使用しても。 -
50代以降
皮脂も水分も減り乾燥を感じやすい年代です。お肌の乾燥が気になる小じわなどに直結しやすいのも悩みの種、弱酸性洗顔料でうるおいを守りながら洗う・ぬるま湯で優しく洗うなど落とし過ぎないことが重要です。
このように年代によって皮脂の量が変化していくため、同じ洗顔方法を続けることが必ず正解ではありません。
また、朝は水洗い?、洗顔料を使った方がいいの?
この疑問もよく耳にしますよね。夏の朝ベタつきが気になる時や、夜のスキンケアがしっかりめの場合は洗顔料を使用しましょう。乾燥が気になる季節は、ぬるま湯のみの洗顔で済ませるなど、肌状態を優先してください。
大切なのは情報に左右され過ぎないで、常にお肌の状態を観察すること。今日のお肌にとって一番ベストな洗顔をご自身で選択していってくださいね。




