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2024.12.13

WAKI®開発者インタビュー

WAKI®(シコニン)開発者インタビュー

手の乾燥や荒れに悩む人々の声に応える、リペア機能をもつ成分「WAKI®」を配合した「プラスイハンドクリームプロテクト」。「WAKI®」の開発者である谷口泰造氏は大学の研究室に籍を置き、30年に渡って内科医として臨床に携わりながら、株式会社ファルマクリエ神戸の代表取締役として美と健康の基礎研究を続けられています。谷口氏に「WAKI®」が注目を集めている理由やこれまでの開発秘話などを、ぐっと掘り下げてお話いただきました。

 

開発に10年!万葉の生薬が、皮膚トラブルや肌荒れの代謝活性に貢献
紫根の主成分である「WAKI®」の魅力とは

「WAKI®」の名前は源氏物語に登場するヒロインの一人”ワカムラサキ”が由来
高貴な色に隠された古来の知恵を現代に役立てる

 

——まずは、御社について簡単にご紹介いただけますか?

谷口 はい。弊社は大学の研究室から始まった会社です。わたしは医学部を卒業後、大学で基礎研究を行いながら、学生達と交わって教鞭をとり、各地の医療現場で患者さんの治療にあたってきました。1988年の神戸大学医学部付属病院から数えると、医師や教授という立場において30年余りに渡って「健康」をテーマにした研究を行ってきたといえます。

株式会社ファルマクリエ神戸は、それらの経験を踏まえまして、医学・獣医学・薬学・農学などの研究者と、医師や薬剤師などの医療の従事者民間の企業が連携するかたちで「産学協働」のネットワークを強みとしながら、製品誕生に至る企画立案から各種コンサルティングサービスを提供しているのが特徴です。大学や研究所のアイデアや研究を実動化するための細かな検証や分析のほか、専門の機関に臨床実験などを依頼することもありますね。

——この冬発売の「プラスイハンドクリームプロテクト」の主要成分として配合されている「WAKI®」開発の経緯をお訊ねします。谷口博士が紫根に注目されたきっかけを教えてください。

谷口 私はもともと万葉集が好きでしたが、2008年の薬理学会に参加した際、万葉集にも良く取り上げられるムラサキ(ムラサキ科の多年草目)に関する発表があるというので大変興味を持ちました。この発表を見たことが「WAKI(シコニン分散液)」開発のきっかけになりました。

ムラサキは、奈良時代から平安の頃に遣唐使が種を持ち帰ったという謂われがあり、「あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る」という額田王の歌が詠まれるように、天皇の御料地で大事に育てられた高貴な植物。また日本のみならず東アジアで栽培されてきた希少価値の高いものでした。

ムラサキという名称ながら、初夏から真夏にかけて白い花を咲かせ、その根は、収穫時こそ赤色に近いものですが、乾燥させると紫に変化することから、「紫根(しこん)」と呼ばれており、古来の紫色の染料としてあるいは生薬として珍重されてきたようです。

「WAKI®」の起源である「紫根」は、江戸時代の外科医・華岡青洲(はなおかせいしゅう)が処方した漢方軟膏「紫雲膏」に入る重要な成分であったという話は有名です。火傷、外傷、腫れ物、凍傷、湿疹などに用いられてきたという史実も残っています。

 

 ——なるほど、谷口博士が「紫根」に関心をもたれたのはどのような所でしょうか?

谷口 薬紫根の薬効成分であるシコニン、アルカニンについての論文を調べたところ、日本に限らず、西洋ではヒポクラテス(ギリシャ時代の医師、医学の創始者と言われる)の著書にも取り上げられていること、また、中国でも100歳を超えてなおみずみずしい肌を保っていたと言われる華佗(三国志に登場する伝説的医師、神医と言われる)が愛用していた事が分かりました。温故知新、この紫根を使って人の健康に資するものを創ろうと思いました。

同時に、「紫根」という植物原料は、大変に扱いにくいものであることにすぐ気がつきました。色合いは紫の色素が濃く、水にはほとんど解けず、紫雲膏には豚脂が入っているため、においが強烈な上に時間が経つと変色しがちで安定性に欠いていました。

しかし、紫根には2千年以上も前から生薬として使われていながら、私が研究を始めた当初は、今ほど地名度がなかった点が逆にチャンスだという気概もありました。

 

 ——製品化するのに不安定であった植物原料を、安定した原材料へと導くため、どのような工夫を試みられたのでしょうか?

谷口 まず植物の紫根を乾燥させて、有効成分だけを抽出しました。これがどうしても水に溶けないのです。このままでは他成分との融和性も困難で、製品化しづらいのです。なんとかならないか、と考えた結果、弊社が企画して包接技術や分散技術を持っている会社と一緒に新しい製造法を開発しました。

こうしてようやくβ—グルカンを用いた独自技術が実を結び、日本で初めてシコニンの水溶化と物理的な安定性につなげることができたのです。

 

——この独自の包接技術で、御社は特許を取得されたのですね。

谷口 はい、そのとおりです。時間をかけて抽出した稀少なシコニンの原材料エキスは、ワカムラサキにちなみ「WAKI®」と名付けました。そこから、やっと研究準備が整ったようなものです。アレルギー性の皮膚炎に有効なデーターが得られるのか、またアレルギーを発症しないよう(予防措置)抑制作用もあるかなど、様々なテストを繰り返しています。たとえ試験管の中で何度かよい結果が表れても、化粧品の原材料として実用化に至るには厳しい基準を全てにおいてクリアしなければ、製品化は望めないからです。

皮膚新陳代謝を促す稀少性と
副作用のない化粧品材料が必要だった

 

——皮膚科医療で有効とされるステロイド。シコニンとの違いはどこ?

谷口 アレルギーや炎症を抑える作用として思いつくのは、まずステロイドが頭に浮かぶ人が多いでしょう。我々は、ステロイドと差別化する原料をつくらなければ、意味がないと思ってきました。

ステロイドは、誰もが知るとおりメリットは十分ながら、長期使用を回避しなければならないほど、副作用のリスクがあるのを忘れてはいけないことです。

ご存じの方もあると思いますが、ステロイドを多用すれば皮膚の代謝は損なわれ、体に必要な免疫も抑えてしまいますので、細菌が参入したらみるみる増え、ウイルスの侵入も妨げることができません。小さな傷も治らず、場合によれば老人の皮膚のように変わっていくケースもあります。

対して、紫根から抽出したWAKI=シコニンは、適量の濃度さえ間違わなければ、アレルギー・炎症を防ぐ能力を有しながら、皮膚新陳代謝も、細胞肌のターンオーバーも妨げません。

ステロイドは医薬品ですので、個人差で副作用があるという前提で問題はないのですが、化粧品原料では、たとえ一つでも副作用がみられたら全てがアウト!製品として成り立たないのです。

 

 ——改めてシコニンの特性と利点を教えてください

谷口 古くから伝わるムラサキ科のムラサキの根を乾燥させた紫根には、紫外線や細菌などの環境ストレスから身を守る性質をもっており、炎症作用、解毒作用のほか、火傷や湿疹、水泡などに用いられてきました。

紫根の有効成分を抽出し、包接技術が成功した結果、古来に生薬として珍重された有効成分は受け継がれ、いわば皮膚代謝を促進する成分として現代皮膚科学で再生されたということです。

先ほども述べましたが、一番の強みは、ステロイドのような副作用がないこと。これに尽きます。

細胞の新陳代謝が活発になれば、肌の血行も滞らず、肌のターンオーバーも順調に促し、これらがメラニンの排出につながり、くすみやシミを防ぐことも可能になるという論理です。代謝活性すれば、抗炎症、抗菌、抗アレルギーも不可能ではないはずですから。

赤ちゃんからお年寄りまで、愛用いただける安心安全な成分であることが、シコニンが薬理学的に注目される理由でもあると思います。

古来に珍重された高貴な自然の恵みを
現代の皮膚科学で再生する意味とは

 

 ——12月に、機能成分「WAKI®」を配合した高保湿ハンドクリームが、プラスイで発売されます。シコニンの特性がハンドクリームの成分として活用されたことは、開発者の谷口博士はどうお感じになりますか?

谷口 手というのは、全身のなかで一番肌あれしやすいところですから、凄くいいと思いますね。一年を通しての台所仕事から過酷な作業まで、最も稼働して働かなければならない人間の重要な場所でもあります。「WAKI®」は、テクスチャーの伸びも妨げず、濃密でこっくりとした商品特性にも合い、他の成分との飽和性もよいはずです。

紫根の主成分を、β—グルカンに包接する独自技術によって成功した「WAKI」(シコニンの高純度配合化粧品原料)は、特許を取得。商標登録証も有しています。

これは余談ですが、世界で最も権威ある医学文献には、シコニンがアレルギー、アトピー原因物質のひとつヒスタミンの遊離を抑制することなどを表示。ここ2・3年のうちにシコニン関連の学術論文が500編以上も登録されています。今後ますます肌トラブルやアレルギーに悩む人は、途絶えることはない課題です。古くから伝わる生薬。シコニンの水溶化と安定を実現した独自成分をぜひ幅広くご活用いただければと期待します。

 

 

————谷口博士、本日は貴重なお話をありがとうございました。

シコニンを使った注目のリペア機能成分「WAKI®」は、お肌が敏感な方、肌荒れ、肌のトラブルが多い方、アトピー体質で悩んでいる方、スポーツや仕事で肌を酷使している方などにぜひお使いいただければと思います。

新発売「プラスイハンドクリームプロテクト」。ご愛用者の感想、ご意見をお待ちしております。

 

谷口 泰造 

医師・医学博士。

元姫路獨協大学薬学部分子病態学研究室教授。

1962年兵庫県生まれ。

1988年神戸大学医学部卒業。

1989年~1990年神戸大学医学部附属病院、兵庫県立淡路病院内科で研修医、医員として在籍。

1991年神戸大学大学院医学研究科博士課程入学、1995年博士課程修了。

1995年神戸大学医学部第三内科医員を経て、兵庫県立高齢者脳機能研究センター研究部基礎研究科研究員兼内科医長に就任。

2008年姫路獨協大学薬学部分子病態学研究室教授

 

 

 

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